イカがないので、普段やれないことをやってみた。#3【究極の血抜きからの熟成魚】

イカ異常不漁からの~コロナウィルス!?

イカの異常不漁に続き、新型コロナウィルス感染拡大と、

なかなか厳しい情勢でして、結構、洒落になりません。

 

ただ、こんな来店しづらいご時世の中、

うちのお客様方ってば、割と、来てくださっているんですね。

感謝感謝です。

こんなときだからこそ、ありがたいお言葉を頂きます。

 

もちろん、大口のご予約は、軒並みキャンセル続きですので、

シビアです。

 

お客様が来られないなら暇なのか?と言えば逆で、

新しい体制を整え、新しい商品・サービスを開発してゆく必要からも、

結構、脳みそが溶けだすほど、

忙しくさせて頂いております。

 

そんな中、ご紹介しておきたいのが、

現在、梅乃葉では、熟成魚を普通に扱っているというお話。

 

気が付いてくださる感度の高いお客様も少なくなく、

逆に、お客様と熟成談義を始めることもありますw

 

イカの異常不漁の傍らにて

昨年夏からの、極端なイカの異常不漁は、

(現在もまだ影響がないわけじゃありませんが)

ただ、漁獲が減ったという事象を超えた、

将来的な資源の危機をすぐに察知するものでした。

 

これは漁師や漁業関係者が薄々ではあるものの、

危惧していたことでしたので、

梅乃葉としての今後の方向性(対策的な)には、

当時すでに動き始めていました。

 

イカに関しては、須佐の漁師がイカを取り続ける限り、

応援してゆくことが、梅乃葉の使命ですので、

変わらない軸なのですが、

その他の、いくつかの取り組みの中の中心に据えているのが、

 

イカの付加価値や調理効果を追いかけていく途中で得た

新たな技術や調理メソッド、ノウハウ

(もうそれは、素晴らしい出会い・発見に満ちていました。)

の中でも、最高に面白い

「発酵・熟成」です。

 

梅乃葉の蓄積した「発酵・熟成」独自ノウハウ。

すでに、商品化しているものもあれば、

調理過程で、技術の応用を取り入れているものも多く、

更に更に広げてゆく予定です。

 

  • 糀や酒粕を使用した酵素・酵母などの細菌による熟成アプローチもあれば、
  • 温度管理による、細胞のホメオスタシスの現象を活用した氷点下熟成。
  • そして、素材そのものがもつ酵素を生かした熟成。

いずれも、その仕立て方・環境によって、様々な変化・効果を得られます。

 

そんな中の1つが熟成魚です。

いや、マジで旨いw!熟成魚。

梅乃葉の鮮魚への考え方は、昔から地元の方の嗜好に合わせていたところがあり、

熟成魚へシフトする流れはなかったのですが、

昨今の熟成肉・魚のブームとは、違うアプローチできっかけを得たのです。

それが、商品開発の途中で得た、細胞の温度管理による熟成効果です。

 

しかし、詳しい方は、知っておられると思うのですが、

温度管理をする熟成プロセスよりも、

仕立て方がかなり重要なのです。(熟成にかける前の処理ですね)

 

良い状態の活魚を、活き〆し血抜きする。

その手法にも、過去から現在にいたるまで、

様々な方法が存在していますが、

うちは、様々な工程の中の血抜きに関しては、

最終的には究極の血抜きで仕上げています。

 

その血抜き方法、その後の熟成管理方法ともに、

梅乃葉独自のノウハウを加え、現在、普通に使用しています。

でも、メニュー上に、そんなに告知していません。

現在は、熟成魚を使う時もあれば、寝かせ程度のものも、

採れたての鮮魚を扱うこともあります。

熟成魚

色々な熟成方法を試験中。

熟成魚・エイジングシート

色々な熟成方法を試験中。

 

 

ちょっと前までは、良い大型の寒ブリが入れば、

好んで熟成させていましたね。

もうね、「ナニコレ!!!!?」ってくらい舌の上で、旨味がとろけます。

 

それを、普通に、うちのまかない丼などで提供しているんですから、

もう、うちのスタッフが、提供するのを止めて、自分のまかないで食べたい葛藤に駆られていますw

 

梅乃葉的SDGs

おそらく、この熟成魚の御造り1種盛だけで、

出すところで出せば、破格の価格で出せるものでしょうし、

もっと、お客様に、どう熟成させた魚を使用しているのかなど、

お伝えしながら、提供すべきなのですが、

 

今現在は、

そんな凄い素材を、「小癪にも普通に使っている、このお店はなんなんだ!」

と言われたほうが面白いので、

今は、その路線です。(笑)

 

というのは建前で、

熟成魚のノウハウを現在、ガンガン蓄積しつつ、

その応用を試行している最中でして、

 

うちの商売だけではなく、

もっとその先の地域のSDGs的な展開のための取り組みを

しているつもりなんです。

 

生産者や地域が、

持続可能な社会に近づくことで、

関わる全ての方々が笑顔になるように!

 

ちょっと、そんなことを考えながら、

現在、粛々と仕事に精を出しております。

 

又、お知らせしますね。

 

店長:福島 について

山口県萩市須佐の料理屋「口福の馳走屋 梅乃葉」店主
カテゴリー: SDGs, グルメ, サステナブルシーフード, 一本釣り, 熟成魚, 田舎時間 タグ: , , パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です