剣先イカ料理の至高の逸品。イカの不漁のお陰で日の目を見る逸品が!

目から鱗のイカ料理

絶賛、ただいま、剣先イカは不漁でとれておりません。(もう2ヶ月)

そんな中、「楽しさ増量作戦期間」(11月~3月)というきっかけも有りましたが、オススメしている料理がありまして、結構な割合でご注文いただいているのが、「剣先イカほろ酔い干し」(一夜干し)の炭火焼きです。

魯山人風「剣先イカの一夜干し」炭火炙り蒸焼き
魯山人風「剣先イカの一夜干し」炭火炙り蒸焼き

そして、「どうでしたか?」とお聞きすると、もう殆どの方が、絶賛してくださいます。

「すっごい美味しかった!」

「柔らかかった!」

もう、笑顔でお応えくださる言葉に本当に嬉しくなります!

「こんなに美味しいと思わなかった」

「これ、活イカより美味しいよね!」

もうね。私(店長)が、「あ、届いた!」って思う瞬間です。

個人的には剣先イカ料理の至高の逸品と認定している料理です。

一見、どこにでもありそうで、いつでも食べれそうで、絶対に梅乃葉でないと食べられないわけがあります。

①素材の仕込みが地味だけど凄い!

まず、漁師や仲買い、あえて言えば、水産加工会社も知っていますが、剣先イカの皮を残したまま一夜干しにしていることは鮮度・品質の良さの現れなのです。

普通、剣先イカの干物の胴の部分、得てして皮が剥いてあって白くありません?もちろん、耳(エンペラ)も一緒に取っちゃってますよね?

なぜだか分かりますか?

剣先イカの皮は薄く剥けやすいことと、匂いが出やすい足の早い部位なんです。

ちょっと、品質が悪い剣先イカは皮がズリ剥けてたり、色が変質し、匂いが出始めます。

要は、見栄えと匂いが悪くなり日持ちもしないため、商品にしづらいのです。

当店が商品にしている「剣先イカほろ酔い干し」(一夜干し)は、皮付きです。すなわち、高鮮度で、高い品質の状態で加工しているという証なんです。

 

そして、干し方ですが、天日も素晴らしいのですが、日照・温度・湿度が安定しない天日では、仕上がりがバラバラになってしまうため、当店では、特殊な低温乾燥機を使い、特許技術でもある特殊な温度と送風管理で、素材の中心部分の水分から均一にしっとりと揮発させ、焼いた時の柔らかさを残した乾燥「ソフト生干物」になっています。

一般的な素材の表面に風をガンガンぶち当てて乾燥させたり、ちょっと高めの温度で乾燥させたりといった技術では、表面が過乾燥になったり、品質が固めになるなどの低品質になりがちです。

そのうえで、地酒「東洋美人」の純米大吟醸を塗布しながら染ますことで、焼いた時の上質な芳醇さ、ぷりっとした食感を実現しています。

結構、手間がかかっています。そして、考え抜いて試行錯誤の末にたどり着いた製法なのです。

②「北大路魯山人風」炭火炙り蒸し焼きが凄い!

私(店長)の修行時代から好んで読んでいた料理本の1つに美食家「北大路魯山人」のエッセイ集がありまして、その中で学んだ秘訣で、ずっとやりたかった焼き方がこの方法です。

「炭火に蓋をする」

たったこれだけのことなんですが、一般的にはやらないんです。

特に、当店でも、「わかってる!わかってる!」って感じで、スタッフの説明をろくに聞こうともしない方がやりがちな失敗例が2つ。

失敗① 一度に網いっぱいに並べて焼こうとする。

イカは部位によって焼き加減がバラバラで、火の入りやすい炭火ですと、どんどん、焦げてしまいます。「ちょっとづつ焼いてください」という説明は、伊達ではありません。

失敗② 蓋をしない

網の上に置いたイカの身の上側を見続けても、蓋をしていなければ、なんの変化もなく焼けていないと錯覚し、網の上に置き続けてしまうのです。身の下側は炭火の高温でガンガンに炙られていますので、当然焼けています。どうなるかと言えば、焼き過ぎて固くなった身を「スルメの炙り」かのように勘違いして食べてしまうのです。

おそらく、バーベキューのノリで、肉を炙っている感覚でやられているのかもしれません。網いっぱいに肉や野菜を並べて、焦げ目を頼りに、歓談しながら焼いて楽しむ方法ですが、バーベキューの時には、是非、そうして楽しんでください。

一応、「北大路魯山人風」とまで冠をつけて提案しているので、やり方をスタッフも要約しながらご説明いたします。

  • コツ① 網の上に置いたら、蓋をしてください。(少しづつがオススメです)
  • コツ② 片面、30秒から1分で、イカの身を裏返すくらいの感覚で。
  • コツ③ 仕上がりの目安は「焦げ目」ではなく、イカが「反り返り始めたら」食べ頃!

こんな感じです。炭火の勢いや、炙る身の大きさによって若干加減は変わりますし、焦げ目などは、お好みで調整していただいて結構です。

染ました日本酒の効果も相まって、蓋をした状態の身は、酒蒸ししながら高温で炙り蒸されます。当然、炭火の遠赤外線の効果もあって火の入りは早く、無駄に水分が飛ばないため柔らかさを担保します。タンパク質が変性する70℃近くになれば、身が反り始め、甘味も活性化し、干すことによって凝縮されていた旨味も更に香ばしさと相まって、旨味の塊となります。

この1点、この瞬間を、是非、召し上がって頂きたいのです。

剣先イカ専門店梅乃葉店長が絶賛する

剣先イカ料理の至高の逸品とは

この瞬間の醍醐味なのです。

 

使う高鮮度な剣先イカを加工品に使うことも、一般的な加工屋さんはやりませんし、まして、東洋美人というハイブランドの日本酒の純米大吟醸を仕込み酒に使うなんて、普通はしません。(←バカでしょw)

炭火コンロなんて、焼肉屋じゃあるまいし、飲食店で常に用意するって、めちゃくちゃ面倒くさい(手間な)のです。まして、家で炭火ってそうそう扱いませんよね。

なので、梅乃葉だから楽しめる味なんです。イカオタクじみてる私(店長)がスタッフの愚痴を押し切りながら、炭火を貫いてきたのは、この味を届けたいからです。

それが、最近の活イカの不漁の影響で、この料理を食べる機会が増えたおかげで、日の目を見始めているというなんとも皮肉な現象ですが、この「剣先イカほろ酔い干し」と炭火の料理は、今後も出し続けてゆきますので、活イカの入荷があろうがなかろうが、是非、お試しください!!

 

いつもありがとうございます!

感謝!!

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