土井さん訪問
先日、雑誌「ひととき」8月号の土井善晴氏のコーナー「おいしいもんには理由がある」にて、須佐と当店が紹介されました。
お題は「夏ウニ」でしたが、黒ウニ(ムラサキウニ)も一緒に、赤ウニ(アカウニ)を紹介して頂けました。
JR新幹線グリーン車にて配布されております。(書店販売もあります)
当地で夏のウニといえば「アカウニ」なのですが、これが結構な資源枯渇状態となっています。水揚げもどんどん減っております。
その要因は色々あり複合的だと思われますが、近海の生態系の変化は予想もできない状態になっていますので、簡単に海の中を改善することは難しいところですが、土井さんからも、こういった海の資源に対して保全・回復してゆける取り組みにエールを頂き、今後の挑戦に意識を高められたところです。感謝!
活イカ・活ウニ・のどぐろ・・・・次々と不漁に
日本の水産、本当にやばい所まできていますね。
当店のおすすめ素材も次々と入手が困難に陥っています。
天然資源に関しては、もはや、政治的施策は後手後手、サスティナブルシーフードへの啓発活動も虚しいくらい業界全体が衰退の一途を辿っています。
ここ最近の養殖へのシフトは、今は、消費者の今までの天然魚介類信仰の壁や、高コストを抑えられず受け入れらにくい状況ですが、天然魚介類のための管理漁業の浸透・拡大や生態系改善などよりは、(時間はかかりますが)消費者の感覚の方が、早く養殖を受け入れてゆくでしょう。そのくらい、養殖技術は高まっており、育つ魚介類の品質が向上しています。最近はそういった報道も多く出てますよね。
まあ、比べるも何も、養殖しか手に入らない状況も時所によっては出てくる話です。
そんな状況の中、生産者(漁師)も苦しんでいますし、地元生産者のためにも、期待してくださるお客様のためにも、新たな取り組みに挑戦してゆきたいと思っています。
KRY山口放送「熱血テレビ」にて
先日、紹介して頂きました。ありがとうございます。
放送には使われなかった質問で、20年活イカ料理を提供してきて、どんなふうに皆さんに楽しんで頂きたいか?の問いに、
「ワインのように」という例を上げました。
折々の時期の素材の持ち味を楽しむ
その意図とは、ワインには良い年・悪い年のワインがあります。
では、良い年のワインしか価値がないか?購入されないか?おすすめされないのか?
そんなことはないです。垂直テイスティング(同じ造り手のワインにおいて、ヴィンテージの異なるワインを比較すること)という楽しみ方があるように、良いときも悪いときも、折々の年の背景にある歴史・積み重ね・造り手の技術を文化として楽しむことも、一般的です。特に、ヨーロッパ等の文化の成熟度が深いところになればなるほど、素材や伝統的な食文化へのリスペクトが高く、且つ、楽しまれています。
日本でも、日本酒などではそういう楽しみ方をされている方も多いんじゃないでしょうか?
土井先生に教えて頂いた、ヨーロッパの活ウニの楽しみ方の一端で、氷のうえに並べられた活ウニを注文すると、割ってくれるのですが、中身に身が入っていなくてもお値段が変わることはなく、又、お客様もそういうものだと受け止めているそうです。
流石にそこまでは、日本では同じことは求められませんが・・・、
イカや貝類は一般的な魚のような脂の有無はありませんが、魚同様、時期・漁場・釣り方・仕立て・調理などにより味わいの差があります。そういったその時期、折々のタイミングで出会った剣先イカやウニの持ち味の違いを食文化として楽しんでいただけるよう、今後も、営業してゆこうと思っています。
今後も、どんどんイカの水揚げは、減ってゆくことでしょう。入荷がない日、売り切れる日なども多くなると思います。
ただ、流石に絶滅するわけではありませんのでw、今後も、漁師とともに、剣先イカを楽しんでいただけるお店として、精進してゆきますね。
と、徒然感じた今日このごろです。