意味のない分煙のやり方
昨年、うちは分煙にしていました。テーブルで禁煙席と喫煙席を分けていたんです。ファミレスや一般的によく見かけるスタイルです。そして、それが無意味だということも承知していました。それは、そのテーブル間に壁も仕切りもなく空間は共有されていましたので、タバコの煙は隣の禁煙席にも届いていたからです。
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完全禁煙に踏み切れなかったんです・・・・
それでも、完全禁煙に踏み切れなかったのには理由があります。禁煙にしていないことで気分を害されたお客様から何度もきついお叱りを受けました。又、「禁煙にするとお客が減ると思って禁煙にしないのでは!?」と指摘されたこともあります。ですが、そのどのお客様もうちのことを思って言ってくださっている方ばかりでした。そして、その方々からそれほど言われてもどうしても出来なかったんです。
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大きな問題
もちろん、その方々や他人のタバコによって気分を害された方にとっては、早急に何とかしてもらいたい問題です。「あの店に行ったら、我慢しなければならない」そんなレッテルを貼られることだってあるわけです。何より、うちの料理や活イカを上機嫌に召し上がられて、至福の時を過ごされている時に、横から無造作にタバコの煙が流れてくるのです。なんとも耐え難い嫌な思いでしょう。
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理由
その方々には大変申し訳ない思いだったんですが、完全に踏み切れなかったのは、たった1人の愛煙家である常連さんの存在でした。その方は、うちが営業する日の約9割は来店して昼の食事をされている方です。 天候が悪くとも、他のお客様がほとんど来られないような日でも、通われており、お昼の食事時間をゆっくりとくつろいでいらっしゃいます。雑誌を読み、食後のコーヒーと、タバコを楽しんでそして仕事に戻られていく。しばらく来ない日があると、うちも心配になってしまうような、そんな存在の方です。
長年、うちをそんなひと時に利用されている、その方を締め出すようなことになるのが、私達には出来なかったのです。中途半端に隔離された小部屋を禁煙室として運営することがいい方法とはとても思えなかったので、ずーと悩み続けました。
そして、これ以上は期待を持って来られるお客様にも、これからくる新しいお客様にも嫌な思いをさせれないと決断し、とうとう・・・・・・・・・・・・・・・言ったのです。
完全禁煙へ
「○○さん、・・・・・・すっごい重要なお話があるんですが・・・・・・・・・・・・」
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ちょっと、何事かと驚かれながら・・・ 「どうしたん?」
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言いづらそうに・・・・・「禁煙にしたいんです・・・・・・・・・」
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言っちゃいました。。。なんて言うかな・・・・困っちゃうかな・・・・・・・と思いながら反応を見ると。。。
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「おお!ええよ!」
「俺も禁煙にしてるから!」
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「はい??」
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「いつからっスか?」
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「いやあ、この前から始めてよ・・、結構続いてるんだ。」
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飲食店の皆さん。意外とこんなもんです。
お待たせしました、期待してご意見をくださったお客様。
当店、本年3月より完全禁煙にしております。
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お客様の喜ぶ顔のために、漫然と営業ぜず、お客様の声を聞きながらこれからも頑張って行きます!