熟成キジハタ(アコウ)事業「お造り」の試験販売開始について
幻の高級魚「キジハタ」(アコウ)の熟成魚事業
当店、及び、漁師・有志と共に、2019年より取り組んできた事業があります。
夏の河豚(フグ)・幻の高級魚と言われる「キジハタ」(アコウ)を、須佐の地で熟成魚に仕立て販売しようという取り組みです。
その取組の中で、既に、当店が対応しているJR西日本のトワイライトエクスプレス瑞風の朝食メニューにも提供(活イカの入荷がない時)したり、限られた範囲で提供してきましたが、このたび、一般向け商品をようやく販売開始することにいたしました。
キジハタ(アコウ)とは
高級魚として珍重される。旬は初夏で、日本では造り、煮付けとして食べることが多い。鍋料理にも適する。身はややピンク色をした白身で、刺身ではさっぱりとしているが、熱を通すと弾力とうまみが出てくる。 細かい鱗をきれいに落として皮を煮付けると美味である。 50cmを超える個体になると、骨が非常に硬くなる。 【wikipedia】
当事業の背景
事業は、「須佐・熟成魚研究所」として、有志と進めてきました。
当地「山口県萩市須佐」は、山口県の北端にある小さな港町です。活イカ漁も盛んですが、魚釣りもおります。
現在、どんなに鮮度の良い魚を漁獲し、丁寧に処理をして、市場出荷をしても、萩市の魚市場では、こだわって丁寧に処理した魚と雑に処理された魚の評価・価値(価格)が同じに扱われれることも珍しくなく、やる気のある生産者の気を削いでいます。
直接取り引きを志向しても、あまりにも交通の便が悪く、それは流通インフラ(宅配便)の悪さとなっており、都心部や都市圏に、当日中に発送・納品することも出来ません。
鮮度至上主義の現代の生鮮流通市場では致命的で、ビジネスにもならないのです。
こうした状況に、不漁や燃料高騰も続き、やる気のある若手漁師の気も萎え、将来の担い手も減り、地域の漁業の未来に打ち手もない状況が続いています。
そこで、有志と共に、2019年より、熟成魚への取り組みを始め、最適な熟成のためには、最適な魚の仕立てが必要であることから、津本式「究極の血抜き」技術を始め、様々な研究と検証を続けてきました。
熟成魚の肝は、釣る過程から熟成にかけるまでの魚の仕立てにあり、漁場や漁を把握し仕立て、熟成から保存、そしてエンドユーザーへの発送までを、生産現場でワンストップで行えば、流通インフラに頼らなくとも価値を高めてゆけると思い挑戦を始めました。
この挑戦が、地元の漁師にとって、経済的に価値のある取り組みとなり、将来への礎となることを願い、少しづつ、形にしながら、良いものを直接お届けする体制を整え、販売を開始することになりました。
小さな港町の、漁師に新たな活路を見出すための挑戦です。ご支援のほど、宜しくお願い致します。