Archive de la catégorie ‘サステナブルシーフード’

イカ異常不漁からの~コロナウィルス!?

イカの異常不漁に続き、新型コロナウィルス感染拡大と、

なかなか厳しい情勢でして、結構、洒落になりません。

 

ただ、こんな来店しづらいご時世の中、

うちのお客様方ってば、割と、来てくださっているんですね。

感謝感謝です。

こんなときだからこそ、ありがたいお言葉を頂きます。

 

もちろん、大口のご予約は、軒並みキャンセル続きですので、

シビアです。

 

お客様が来られないなら暇なのか?と言えば逆で、

新しい体制を整え、新しい商品・サービスを開発してゆく必要からも、

結構、脳みそが溶けだすほど、

忙しくさせて頂いております。

 

そんな中、ご紹介しておきたいのが、

現在、梅乃葉では、熟成魚を普通に扱っているというお話。

 

気が付いてくださる感度の高いお客様も少なくなく、

逆に、お客様と熟成談義を始めることもありますw

 

イカの異常不漁の傍らにて

昨年夏からの、極端なイカの異常不漁は、

(現在もまだ影響がないわけじゃありませんが)

ただ、漁獲が減ったという事象を超えた、

将来的な資源の危機をすぐに察知するものでした。

 

これは漁師や漁業関係者が薄々ではあるものの、

危惧していたことでしたので、

梅乃葉としての今後の方向性(対策的な)には、

当時すでに動き始めていました。

 

イカに関しては、須佐の漁師がイカを取り続ける限り、

応援してゆくことが、梅乃葉の使命ですので、

変わらない軸なのですが、

その他の、いくつかの取り組みの中の中心に据えているのが、

 

イカの付加価値や調理効果を追いかけていく途中で得た

新たな技術や調理メソッド、ノウハウ

(もうそれは、素晴らしい出会い・発見に満ちていました。)

の中でも、最高に面白い

「発酵・熟成」です。

 

梅乃葉の蓄積した「発酵・熟成」独自ノウハウ。

すでに、商品化しているものもあれば、

調理過程で、技術の応用を取り入れているものも多く、

更に更に広げてゆく予定です。

 

  • 糀や酒粕を使用した酵素・酵母などの細菌による熟成アプローチもあれば、
  • 温度管理による、細胞のホメオスタシスの現象を活用した氷点下熟成。
  • そして、素材そのものがもつ酵素を生かした熟成。

いずれも、その仕立て方・環境によって、様々な変化・効果を得られます。

 

そんな中の1つが熟成魚です。

いや、マジで旨いw!熟成魚。

梅乃葉の鮮魚への考え方は、昔から地元の方の嗜好に合わせていたところがあり、

熟成魚へシフトする流れはなかったのですが、

昨今の熟成肉・魚のブームとは、違うアプローチできっかけを得たのです。

それが、商品開発の途中で得た、細胞の温度管理による熟成効果です。

 

しかし、詳しい方は、知っておられると思うのですが、

温度管理をする熟成プロセスよりも、

仕立て方がかなり重要なのです。(熟成にかける前の処理ですね)

 

良い状態の活魚を、活き〆し血抜きする。

その手法にも、過去から現在にいたるまで、

様々な方法が存在していますが、

うちは、様々な工程の中の血抜きに関しては、

最終的には究極の血抜きで仕上げています。

 

その血抜き方法、その後の熟成管理方法ともに、

梅乃葉独自のノウハウを加え、現在、普通に使用しています。

でも、メニュー上に、そんなに告知していません。

現在は、熟成魚を使う時もあれば、寝かせ程度のものも、

採れたての鮮魚を扱うこともあります。

熟成魚

色々な熟成方法を試験中。

熟成魚・エイジングシート

色々な熟成方法を試験中。

 

 

ちょっと前までは、良い大型の寒ブリが入れば、

好んで熟成させていましたね。

もうね、「ナニコレ!!!!?」ってくらい舌の上で、旨味がとろけます。

 

それを、普通に、うちのまかない丼などで提供しているんですから、

もう、うちのスタッフが、提供するのを止めて、自分のまかないで食べたい葛藤に駆られていますw

 

梅乃葉的SDGs

おそらく、この熟成魚の御造り1種盛だけで、

出すところで出せば、破格の価格で出せるものでしょうし、

もっと、お客様に、どう熟成させた魚を使用しているのかなど、

お伝えしながら、提供すべきなのですが、

 

今現在は、

そんな凄い素材を、「小癪にも普通に使っている、このお店はなんなんだ!」

と言われたほうが面白いので、

今は、その路線です。(笑)

 

というのは建前で、

熟成魚のノウハウを現在、ガンガン蓄積しつつ、

その応用を試行している最中でして、

 

うちの商売だけではなく、

もっとその先の地域のSDGs的な展開のための取り組みを

しているつもりなんです。

 

生産者や地域が、

持続可能な社会に近づくことで、

関わる全ての方々が笑顔になるように!

 

ちょっと、そんなことを考えながら、

現在、粛々と仕事に精を出しております。

 

又、お知らせしますね。

 

活イカ復調の兆しでスタートしております!

ほんと年末だっていう頃になって、活イカに復調の兆しが見え、

現在、時化でなければ、そこそこ獲れてきています。

昨年9月~12月は、これでもかって!くらいの異常不漁で、

本当に多くのお客様に、ご期待に添えず、申し訳ない状況が続きました。

 

1月6日より、活イカも入荷しての新年の営業開始ができました。

時化の合間の中の入荷となりますが、

日々、活イカを提供できるのが、嬉しいですねえ。

 

「サステナブルシーフード」

イカの不漁は何が原因?

まだまだ、今後、入荷がどうなるか?イカの生態がどう変わったのか?

誰にも予想はできません。

 

この度の異常不漁は、

「資源の減少・イカ漁の不漁の長期化は、数年後程度にむかって、なだらかに進む程度」

に構えていた自分の予測は、

厳しくその現実を叩きつけられる形で、

裏切られました。

 

マグロの規制が原因だと言い切る方もいます。

規制するからマグロが増えてイカを食べるからだと。

確かに、イルカ・マグロ等の大型魚が近海で、大量によく見かけることもあります。

真に受けて報道するメディアさえもいます。

 

しかし、そんな近視眼的レベルの原因ではないことは確かです。

イカの不漁は、近海でしか起こっていないのではないのです。

それに、日本近海のマグロは激減しています。

 

温暖化の影響は圧倒的です。

産卵場所の沿岸部が近年夏場は煮えているからという影響もあります。

 

巻き網・底引き・などでの乱獲の影響も大きいです。

稚魚の漁獲に対する無規制も大いに関係あります。

小さな小さなイカを大量に網でとれるだけとって、

二足三文の値しかつかないとわかっていても、止めないのです。

 

韓国・中国漁船の違法漁獲も、影響あるのかもしれません。

 

イカ漁への漁業規制はやり損?

いかの生態はそもそも、未解明。どこにどんな要因が影響したのかわからず、

推測の域であるがために、上記のような様々な意見が散在しています。

まして、今までにないほどの異常不漁です。

 

どんな対策・規制策も「やり損かもしれない」という安易な逃げ道だらけで、

誰も踏み込んでゆけない。

そんな状況なのです。

 

機能不全?漁業市場流通経路

よくある話で、どんな魚種でもそうですが、

漁師は弱い立場です。大型漁船で操業している漁業者ですら、

「背に腹は代えられない」「従業員を養わなければならない」「事業者として破綻してしまう」

などの理由を錦の御旗に、違法操業を繰り返す船もあります。

大手水産会社の確信犯的意向もあるようです。

 

小さな市場では、違法操業とわかっていても、水揚げがなければ、仲買も集まらないし、魚価も上がらないので、

市場関係者・行政の立場では、黙認するのが慣例となっている面もあります。

 

魚価は、純粋に魚の価値では決まりません。(地方の市場では特に)

競り場での仲買の都合の相対値次第です。

仲買同士で話し合い、競りで安く買い、

後で分け合うことでお互いの購入価格を安くしたりすることなど、

珍しくありません。

当然、競り値が低ければ漁師の収入は減ります。

 

魚が捕れるなら、まだしも、とれない上に、

このような漁業の市場流通経路では、

小さな規模の、真面目に営む漁師にとっては、

夢・希望どころか、生活の糧にすらならない。

 

当然、資源が枯渇するだの、持続可能な漁業管理などと言っても、

目の前に、異常な不漁が訪れても、

市場・流通段階での、こういった行き詰まった商慣行が、

誰も、自ら何かを変えようとすることはできずにいる、

これが、日本の水産業の現状だと思っています。

 

さて、どこから、何をしてゆけば良いのだろうか!?

サステナブルシーフードとは、

未来も魚を食べ続けられるように、

環境や生態系を壊すことなく、獲り過ぎない、自然を傷つけない、

魚獲量や環境を配慮した、適切な方法で獲られた魚介類が

「サステナブル(持続可能な)シーフード」と呼ばれます。

 

様々な立ち位置の方々が、様々なアプローチで、

このサステナブルシーフードについて、啓発に取り組んだり、

実行されています。

 

同じ飲食店の立場の方々が、積極的にやられているのに、

うちが具体的な言葉で発信していなかったのは、

ちょっと、恥ずかしい思いです。

 

なぜなら、そんな現状のために、イカの付加価値を上げ、

業界に対し、イカの扱い方に気づいてもらうために、

梅乃葉は、今まで様々な取り組みをしてきたからです。

 

イカが不漁なのは、今に始まったことではありません。

いつか、極端に漁獲が落ちるような時代がくる時までに、

「剣先イカの価値をもっともっと、上げておかなければならない!」

それが、地元の漁師のためでもあり、

イカ好きのお客様のために、

梅乃葉が全力で取り組むこととしていました。

 

誰が、イカをそんなふうにした!?

今でも忘れません。

昔(10年くらい前かな)、漁師が獲ってきた剣先イカで、加工商品を作り、

東京で活躍する凄腕バイヤーに、相談をした時、

「剣先イカなんて、消費者は誰も知らないよ」

と言われました。

 

スルメイカであれ、海外の名もないようなイカであれ、

剣先イカであっても、消費者は同じイカにしかみないので、

安くないと誰も買わないというのです。(又は、他に付加価値を付けないと)

 

誰が、イカをそんなふうにした!?

イカは、昔からある食素材で、

あふれるようにありましたから、

馴染み深くもあり、

安価で、手軽なイメージは、仕方がないのかもしれません。

 

しかし、資源に関して、無頓着な商慣行を続けてきた業界関係者は、

わかっていながら、価値を上げるために、なんら、変えようとはしませんでした。

 

消費者の大半が、資源の価値について無知識なのは、

生産者や仲買・水産加工会社が現状からぬけでられないのは、

資源に関して情報を得られる立場であり、

消費者やサプライヤーの方々に伝えられる立場である、

私達飲食事業者や小売業者が、

こういったことを伝えてこなかった面もあります。

 

そろそろ、消費者の皆様に、

日本の水産資源が、おかしなことになってきているというのを、

今以上に身近に考えて頂き、

今後、様々な事業者や団体が呼びかける、資源に対する思いや取り組みに、

気づいて、賛同して頂ければと、願っています。

 

幸い、うちのお客様は、イカが大好きな、素敵な方々が多いのです。

この度の不漁についても、すごく親身にお声を掛けてくださいます。

そんな方々に、きちんと、伝えてゆかなければならない責任が、私達にはあるのだと、

改めて、感じています。

 

活イカとは、サステナブルシーフードそのものです。

活イカとは、

イカの価値を最大限に感じ取ってもらえる、

消費者に提供するための、一つの料理法です。

 

この生産者-料理の形が、消費者を介して、

サステナブルな、資源に目を向けた取り組みにつながると考えているのです。

 

※特に、MSC【海洋管理協議会「MSC(Marine Stewardship Council)」】の認証を受けてるとか

そういったことではありません。

 

非効率的な昔ながらの手釣の一本釣りであり、

環境を汚さない疑似餌を使い、

獲り過ぎることもなく(中間水槽のキャパを超えることもなく)、

その価値を訴求できる漁法、

「もっと、イカは価値があるんだ」と訴え続けてきました。

 

須佐の漁師たちは、そのことを、本当によく理解しています。

 

イカ漁でも、網で捕る漁法などでは、魚も同じですが、ひどい状態になります。

そんな捕り方、扱い方、流通のさせ方では、価値は下がり、価格も下がる。

そのため、もっと大量に獲らざるを得ない。

一度価格が下がり、価値が低いと思われているものは、

価格の上げずらくなり、安くないと駄目だという悪循環に陥る。

獲れども獲れども、魚価が上がらないので、

小さな稚魚まで獲って稼ぎにしなければならなくなる。

自然環境・生態系の変化、大型魚の影響も重なり、

そのうち、「資源が枯渇してきた」、「不漁だ」と困る。。。←イマココ

 

獲れなくなったときに、多くの人から

「なんとかしたい!なんとかできないの!?」

って、言われる資源でありたい。

そうしたい。

 

 

漁師や地域のために、

二束三文同然の扱いをいまだに受ける「イカ」の、

その中でも「剣先イカ」の付加価値を上げてゆくことに注力してきましたが、

もっともっと、多様な考えで、多様な取り組みをしてゆきたいと思っています。

 

新年を迎え、

イカや地域やお客様との未来を想像した時、

そんな思いを強く感じております。

って、相変わらず、くどい長文になってしまうのが、

資源より先に、なんとかならないのか!?と。。。。

 

誰もが喜ぶ、持続可能な食の楽しさを!ワクワクする食卓を!

イカLOVEな笑顔が世に溢れるよう、

本年も頑張って参りますね!!